2022.08.31
電波法により、無線機は基本的に免許が必要だったり無線局の登録をしたりしなければなりません。
しかし、無線機の機種の中には免許不要でも利用できるものもあり、購入、あるいはレンタルを行えばすぐに使えるものもあります。
ここでは、免許不要な無線機の種類についてお話しましょう。
無線機は基本的に免許や登録が必要

免許の登録や無線局の登録申請が必要な無線機の条件は「出力が1Wを超えるもの」であることです。
これは電波法で定められており、違反した場合は罰せられます。
なぜ免許が必要なのか
なぜ電波を飛ばすのに免許や申請が必要なのかというと、電波も石油や鉱物のように有限の資源だからです。
厳密にいえば、電波は無限にありますが、周波数ごとに伝わり方や用途が異なるため、利用できる周波数が限られているのです。
そのため、誰しも考えなしに使用すると、お互いの電波が干渉し合い、渾身が発生してしまいます。
そうなると、通信がうまくできなくなり、生活のライフラインに悪影響を及ぼします。
そのため、1Wを超えるような無線機を使用する場合、免許と登録の申請を行うことで、干渉のリスクを最大限に抑えるようになっています。
免許が不要な無線機の条件

電波が微弱であること
総務省が免許で電波の利用を制限する目的として、電波が有限希少な資源で有るため、電波の有効活用を促進する必要があることが挙げられます。
しかし携帯電話のアプリなどで利用することができるBluetoothトランシーバーなど極めて微弱な電波まで免許で規制するのはとても多額な手間とコストが必要となってしまい、国にとっても国民にとってもメリットがありません。
日本では電波は、国の機関である総務省が管理しています。
。電波は、私たちが普段利用している、テレビやラジオ、スマートフォン、インターネット等、情報を伝える手段として利用されています。
電波はいわば貴重な資源ともいえるもので、国が管理をすることで、有効活用を促しています。そのために、免許制度を導入して、利用を制限しています。
しかしごく微弱な電波を利用した無線機は、管理の手間とコストが膨大になることもあり、免許や登録が必要ないとされています。
特定の用途に使用する無線機であること
特定の用途とは、主に近距離において、簡易的な連絡、コミュニケーションを取るための手段として使う無線機が該当します。そして、
・空中線電力が1W以下
・総務省で定められている電波型式、周波数が使われている
・呼出符号または呼出信号を自動的に送信、混信防止機能等があり、他の無線局の妨げにならない
・技術基準適合証明を受けた無線設備
の条件をすべて満たしていれば、免許や登録は必要ありません。
免許不要の無線機

免許の取得が不要の無線機は、大きく分けて2つです。
・特定省電力トランシーバー
・IP無線機
ここでは、この2つの特徴と利用シーンともに、おすすめの機種についてご紹介いたします。
特定省電力トランシーバー
特定小電力トランシーバーは、無線機の中でも、通信距離の短いタイプに分類されます。
送信出力が0.01W以下と少ないことが大きな特徴で、略して特小と呼ばれることもあります。
出力が小さいので、他の電波を発する通信に影響を及ぼすことがほとんどないことから、利用に際して免許、登録は不要です。
入手したら申請等の手間がなく、すぐに利用できることがメリットです。
特定小電力トランシーバーは通信できる距離が短く、周囲に遮蔽物がない場合は200メートルから300メートル、ビルが立ち並ぶ市街地や、間に遮蔽物がある場合には約100メートル程度です。
ですが、中継装置を利用する等で1000メートル程度に距離を延ばすことも可能です。
環境によりますので、事前に確認することも大切です。
利用シーン
特定小電力トランシーバーは、出力が小さいため、間に遮蔽物があるような環境下や、長い距離で通信したい場合には向いていません。
そのことから見通しが良い場所や、距離が短い範囲内でやり取りをしたい場合に向いています。
具体的な使用シーンとしては、屋外の見通しの良い場所の警備や、イベントや町内のお祭り等でのやり取り、建物内の階をまたがない同じフロア内でのイベントスタッフや、アパレルや飲食等の広い店舗でのスタッフ同士のやりとり等があります。
また、釣りやサバイバルゲームといったアウトドアやレジャーで仲間同士の連絡にも特定小電力トランシーバーが向いています。
IP無線機
<pIP無線機は、携帯電話のデータ通信網を利用して、音声をパケットデータとして変換して送受信することで通信を行う仕組みの無線機です。携帯電話の電波が繋がるエリアであれば通信できるので、通信距離を気にせず、全国どこでも通信できることが大きな特徴です。
従来の無線機のように、遮蔽物によって繋がらない、繋がりにくくなることや、他の通信機器と混信するといったトラブルもありません。
他の無線機やトランシーバーと同じく、一斉送信や個別通話、どちらも可能です。
機種によっては、GPS位置サービス機能を利用することができます。
データ通信網の利用のため、月額制となり通信料を気にせず利用ができるので、頻繁に使う現場でもコストを抑えられます。
利用シーン
IP無線機は通信できる範囲が非常に広く、携帯電話がつながる場所なら遠距離同士であっても、トンネルや地下でも、安定して通信することが特徴です。
そのことから、全国各地に移動しているトラックドライバーや高速バスドライバー、タクシードライバーとの連絡や、ゴルフ場等広い場所での業務等に向いています。
また、広い範囲で行われるマラソン大会や、大規模な登山等のイベント等、幅広い用途で使われています。
安定した通信ができるので緊急連絡用として利用することもおすすめです。
オススメの免許不要無線機
ここでは、上述した小電力トランシーバー、デジタル簡易無線、そしてIP無線機からそれぞれおすすめのインカムを紹介いたします
WED-NO-001
■WED-NO-001の特徴
・特定省電力トランシーバーの中でも特に低コスト
・防塵・防水機能があるので屋外でも活躍できる
・日本製なので高品質

WED-NO-001は、商品名をウェッジ・トーキーといい、品質と価格にこだわった無線機です。
格安の特定省電力トランシーバーの中でも特に低コストであり、品質は国内の向上で作成・検品をしているので品質にも定評があります。
防塵・防水機能も備えており、無線機に必要な昨日は一通り揃えているため、導入には最適な無線機と言えるでしょう。
CL08B
■CL08Bの特徴
・握りやすいグリップ
・折れにくい丈夫なアンテナ
・120gの軽量を実現

IC-DPR7Sはモトローラ製のコンパクトで丈夫な特定小電力トランシーバーです。
単三電池1本で運用することができ、乾電池を入れても120gという軽量なので持ちやすく、薄型でグリップも握りやすい形状になっています
話すと自動でPTTスイッチが入るVOX機能やコールバック機能、ワンタッチ音量変更等、便利な機能が搭載されています。
アルカリ乾電池でも25時間使える耐久性もあります。値段も手ごろで、小型で水に強いため、レストランや結婚式場等で人気がある無線機です。
Withcall Biz
■Withcall Bizの特徴
・携帯電話と同等の通信範囲
・アンテナ内蔵型の為非常にコンパクト
・防塵防水機能付きで屋外でも使用可能

Withcall BizはIP無線機です。
IP無線機なので免許不要なだけではなく、携帯電話と同等の通信範囲なのが最大の強みです。
初期費用に3年間の月額費用や手数料が含まれているため、最初に全て支払うため3年間費用が発生しないのもポイントです。
機能面も優れており、コンパクトサイズなのでポケットに入り、持ち運びが簡単なのも特徴の一つです。
免許不要で気軽に扱う
無線機はスムーズにコミュニケーションを行うことのできるツールですが、中には使用するために免許や登録申請が必要なものもあります。
そうした機種は利便性が高い反面導入にも時間もかかり、コストもかかるので気軽に試すのが難しいです。
しかし、免許不要の無線機なら、購入、あるいはレンタルでそうした手間をかけず、なおかつ購入してすぐに活用できます。
今すぐ無線機を使用したいのであれば、こうした免許不要の機種をご検討してみてはいかがでしょうか。